ブラザーくんからJUKIくんへ世代交代
お題「#この1年の変化 」
私が幼稚園くらいの頃
足踏みミシンを使っている母の側で遊ぶのが好きだった。
姉と2人でバナナやミカンを持ってきて
台の下に入り込み、ガタガタと縫うミシンの音は電車の音 🚋💭
狭い台の下は食堂車の座席になった。
大きくて先の尖った刃の長い裁ち鋏は
何か不気味な感じがして
触ると呪いにかかりそうなほど怖かった✄
ジャキッジャキッと切れ味の良さそうな音で布が切られてバラバラになり
茶色の電車に乗せられる
ガタンガタンと電車が動いては止まり
バラバラに切られたはずの布たちは
魔法のように立体的な形になって
あっという間に洋服が出来上がった。
小さい頃の電車ごっこを思い出しながら
自分の娘の洋服を縫い
幼稚園バッグやランチョンマットを作った。
物差しでキチンと図り、曲がらないように丁寧に裁断する。
縫い代もキチンと合わせて丁寧に縫うと
整った理想的な形に出来上がるのが気持ちよくて縫い物にハマった。
そのうち、息子達が産まれて
家事と育児に専念しようと思い退職し、その時の退職金で当時出始めの刺繍機付きのコンピューターミシンbrotherピクノを清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったのだ
ブラザーくんは、子供達がリクエストするキャラクターを正確に刺繍してくれて
本当に沢山の思い出を作ってくれた。
そのブラザーくんがとうとう使えなくなってしまう時が来た( т_т )
20年以上大切にしてきたので何とか修理して使い続けたかったが、部品も製造していないので修理不可能となってしまった。
子供達も皆成人し
今度は孫たちの為にJUKIくんへ世代交代だ
ブラザーくんと同じように今から20年
孫たちの成人も見届けてくれるのだろうか…